プロジェクト紹介

©REAL RACING

国内最高峰の自動車レース
スーパーフォーミュラ
アビームのデータ分析能力がそのレース上で活かされている。

株式会社リアル
(リアルレーシング)

国内自動車レースの最高峰カテゴリーに位置付けられているスーパーフォーミュラ。そこでは今、世界中から集まった11の精鋭チーム、19人のドライバーがしのぎを削ってバトルを繰り広げています。ホンダ系チームとして活躍する「リアルレーシング」もその一つ。アビームが行っているのは、このチームが使用するマシンのデータ分析・活用支援です。適切な指標を可視化すること、そしてラップタイムを短縮させること。モータースポーツの世界でも、アビームのコンサルティング能力が活かされているのです。

プロジェクトメンバー紹介

1.
かつてないミッションへの挑戦が始まった。

スーパーフォーミュラの2016年シーズンが始まった頃、私が所属するデジタルトランスフォーメーションビジネスユニットに珍しい話が舞い込んできました。それが、自動車レースへのコンサルティング依頼。クライアントは、国内最高峰カテゴリーであるスーパーフォーミュラで活躍しているホンダ系チーム「リアルレーシング」でした。

しかし、自動車レースのプロジェクトはアビームとしては初の試み。それどころか世界中を見渡しても同様の事例はありませんでした。お話をいただいた時点では、クライアントはビジネス向けのスキームが自動車レースの勝負の世界で通用するのかと不安を抱き、私たちは自動車レースという世界への実績不足を懸念していました。

まず、シーズンの序盤に、チームのドライバー、エンジニアと念入りに議論を進めました。ビジネスの世界と勝負の世界とで、これまでお互いが身を置いてきた世界は異なります。しかし、データ(数字)という共通言語により、すぐに分かり合えるようになりました。データ(数字)を介しての議論は、お互いの不安を希望へと変えていき、次第に双方の期待感が高まっていきました。そして、2016年7月。スーパーフォーミュラの第3戦から実践での取り組みを開始しました。当初、求められたミッションは大きく2つ。1つ目はコースのデータ分析。2つ目はデータに対するドライビングオペレーションです。

スーパーフォーミュラのレースは2日間に渡って行われます。1日目は予選タイムアタック。ここでの順位が2日目に行われる決勝レースのスタート位置の順となります。1000分の1秒を争う世界ですから、スタート位置は極めて重要。レース結果を大きく左右することになるため、1日目の予選タイムアタックでいかにタイムを上げるかが勝敗を分けます。しかし、そのコースを走れるのはタイムアタックの本番数時間前の限られた時間しかありません。つまり私たちは、1度しか許されないテスト走行時に、コース上の全データを収集し、わずか1時間後にはドライバーに分析結果を伝えなければならないのです。そのため、当プロジェクトは常に時間との格闘でした。

2.
レース専用の分析システムを開発した

最高峰のレースを戦うフォーミュラマシンには最先端のデータ集積機器(センサー)がいたるところに搭載されています。ここからスピードの加減速、上下左右への加速度、ブレーキ圧、アクセル開度等のデータが入手できます。しかし、得られたデータをそのままドライバーに渡しても意味がありません。わずかな時間の中で、ドライバーが最も必要とするデータだけに着目し、整理し、伝達する手段が必要とされていました。

そこでまず、多数のデータ項目の値が何を意味するのか、その中からどんなデータと情報があると役立つのかをエンジニアと議論しました。そして、ニーズを反映した分析システムを開発したのです。

レース参戦車のラップタイムをアビームはさらに細分化させ、詳細な区間別にフォーミュラマシンの状況とドライバーの動作を解析し、改善の余地がある部分を特定。改善による効果をシミュレートし、エンジニアやドライバーがすばやく的確な判断をできるようにしました。また、単に遅い区間を速くしようと考えるのではなく、大きなタイム差が付きやすい区間の改善策を考えることで、論点も集約させました。そうすることでドライバーへの伝達に集中できるようなったのです。

さらに、数字だけで伝えるのではなく、表やグラフを用いて、ドライバーが即座に理解できるよう工夫も施しています。カーレースとは車高1mm、ウイング1度が勝敗を分ける緻密な世界。ドライバーも、一瞬の気の迷いが如実にタイムへと現れます。そんな中、彼等は、手足の感覚だけで私たちの提案したオペレーションを完璧に表現してくれました。勝負の世界で培われた本物のプロフェッショナリズムには脱帽でした。

3.
「また一緒に、戦いましょう。」

最終戦を終えた頃、「データが素晴らしい結果につながった」と言われたときは正直ホッとしました。ドライバーからも「来期もまた、一緒に戦いましょう。」と言われ、今までやってきたプロジェクトとは異なる、スポーツの世界で共に戦えた喜びを感じました。この「戦おう」という言葉からわかる通り、勝負の世界はビジネスとはまったく違う。しかし、私たちはそのミッションを完遂することができました。これはアビームの分析能力の高さ、そして幅広さを表現することができた証だと思っています。

今後は、この実績を他の分野にも活かしていきたいと思っています。現在、アビームではヨットセーリングやプロサッカークラブのコンサルティングも行っていますが、2020年に向けスポーツ領域への進出はますます進むと考えられます。これからアビームに入社する方にも、このコンサルティング領域の広さと機会の豊富さをぜひ楽しんでほしいです。チャレンジを歓迎するアビームなら既存のビジネスという枠組みを越えて、好きな領域や好きなミッションへと挑戦できる。まさにコンサルティングの可能性は無限です。だから、どんどん自分の信じる道へ突き進んでください。このプロジェクトストーリーを通じて、そんな気持ちに火をつけられたらと思っています。

プロジェクトメンバー紹介

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プロジェクトメンバー

デジタルトランスフォーメーションビジネスユニット Digital Marketingセクター シニアマネージャー 竹井 昭人 2006年 中途入社

大手IT企業にて、欧州を拠点とした企業案件のプロジェクトを数多く経験。2006年にアビームへ中途入社。
リテール&サービス業をはじめ、食品、製造、銀行など幅広い業種・業態のクライアントに対しデジタル案件を推進。
リアルレーシングプロジェクトにおいても、これまでの知見を活かしてプロジェクトをマネージメントしている。

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